ビデオリサーチ公式テックブログ

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Apple Vision Pro体験会を実施しました!

こんにちは、ビデオリサーチのヤナギタです!ちょっと前のブログで書かれていますが、私たちの社内で小規模なIT技術展示会を開催しまして、その中の1ブースとして、Appleの「Vision Pro」の体験会を開催しました。
発売から少し時間は経っていますが、"見るを、見つめる"私たちビデオリサーチとしては、こんな近未来的な"見る"デバイスについて、当然知らないわけにはいかない!ということで、全社員に呼び掛けてApple Vision Proの高品質なイマーシブコンテンツを体験する機会を設けてみましたので、その様子をお伝えしながら、参加者の反応などについてお話ししたいと思います。

体験会の準備

冒頭にも書いたようにVision Proは発売から少し時間も経っています。なので、体験会を行った、というお話はネットでもいくつか見られまして、体験会の準備にあたってはそのような情報も参考にしながら進めました。
準備の中で一番考慮したのは、その先人の情報の中でも触れられていましたが、個人ごとのVision Proの設定の仕方でした。Vision Proは非常に丁寧な、装着者に合わせた各種設定(主に視点と手の認識)が必要なので、ある人が視線や手の設定を行った状態でそのまま別の人が利用すると、なんとなくは利用できたとしても、例えばクリックしたいところにうまく視点を合わせられないといった細かいところでのずれが多々生じます。私たちも、運営側で試しに複数人で同じ設定を使いまわした時にやはり微妙にずれが出たりして、パスコードがうまく入力できない、などの事象が見られましたので、体験会では Vision Proに用意されているゲストモードを使う方向で手順をまとめました。
ゲストモードを設定してからVision Proを装着すれば、最初にその人に合わせた視線と手の設定が実行され、他人の設定でうまく視点が合わないということは起きません。ただ、一方で、毎回体験会運営側がゲストモードを設定しなければならないという手間は増えてしまいます。つまり、運営側装着(ゲストモード設定)→体験者装着(体験)→運営側装着→体験者装着→・・・というのを繰り返すことになり効率が悪くなってしまうんですね。とはいえ、視点が合わないとせっかくのVision Proの高い品質が失われますてしまいますので(ぼやけたり、ずれたり)、そこは、運営側が頑張って少しでも手際よく回して、より質の高い体験をみんなに提供しようと時間をかけて準備をしました!

体験会当日

さて、そのような準備を経ての体験会当日でしたが、会社全体に呼びかけはしていたものの、どのくらいの方が体験しにきてくれるかは未知数。閑古鳥が鳴かないかの不安も若干ありましたが、開始時間から少したって徐々に声をかけてくれる方も増えてきて、まずは一安心でした。
体験するコンテンツとしては、Apple TVのApple Immersive Videoシリーズを中心に、いくつかをお奨めのコンテンツとして用意していましたが、このシリーズの映像には高所の映像も多いので、一応体験者が高いところが苦手かどうかを確認しつつ、苦手な方にはバスケットボールや恐竜のコンテンツなどを、特に苦手がない方には、お好きなものを、という感じで体験してもらいました。
準備していた通り、体験する方が変わるたびに運営側が一度装着してゲストモードを設定していましたが、準備の甲斐あってかゲストモード設定は1分もかからずぱぱっと行って体験者にお渡ししていたので、待ってる時間の不満というか、この点に関しての「手間かかるねぇ」といった意見は全くありませんでした。

バーチャルリアリティ未体験者の反応

約4時間ほどの体験会で、15人ぐらいの方に体験していただけました。印象的だったのは、体験に来てくれた方の多くがバーチャルリアリティ未体験者だったことですね。先に体験している人のVision Proを装着している姿が印象的だったのか、展示会の中で特にVision Proが目的ではなかった方でも、遠目に見て寄ってくれた人が多かったように思います。
初めてバーチャルリアリティを体験する方はやはり非常に新鮮な反応をしていただけますね。「こんな世界があるんだね!」といった率直な感想、空を飛ぶ映像を見て「ひゃー!!」と腰を引いていたり、バスケットボールのボールが自分に向かってくる場面で「うおっ!!」とのけぞったり。Vision Proの高クオリティあってこその感動でもあったと思うのですが、そもそものバーチャルリアリティという技術体験自体に驚かれていたような印象でもあります。人によっては酔う人も出るのではないかと思いましたが、そこはさすがAppleクオリティ、気分が悪くなったという人は出ませんでした。
バスケットボールのコンテンツなどからはやはりビデオリサーチの人間らしく、近未来のライブ映像の可能性を掻き立てている人も多かったです。「私は音楽ライブを見てみたい!」とか、「イベントの視聴様式が変わるね!」など。今ある自分の好きな映像が早速バーチャルリアリティ体験に変換されて興奮されていました。

バーチャルリアリティ既体験者の反応

すでにバーチャルリアリティ体験をしたことがある方は、やはりVision Proの高いクオリティに驚いていました。調整の丁寧さ、解像度や視野の広さ、あるいは動きの滑らかさなど。自身の今までのバーチャルリアリティ体験と比較してもやはりクオリティは高い、という意見が出ていましたね。もちろんその分のコストや、設定の手間、といったところに対する意見も出ていましたが、総じて体験そのものは非常に素晴らしいという評価だったと思います。
また、慣れている数人には、コンテンツだけでなく、空間コンピューティング体験として、実空間上でのアプリ操作なども体験していただきました。「Vision Proを購入できたら、もうTVもPCも捨てて、Yogiboのクッションにもたれながら仕事も遊びもやっちゃうね!」と言う人もいらっしゃったりしました。

直感的なインターフェース

また、Apple TVのコンテンツを体験していただくにあたって、ミラーリングが使えなかったため(ミラーリングしているとApple TVコンテンツ映像が非表示になるため)、ミラーリングなしでコンテンツ選択の案内などを行ったのですが、それでも全然スムーズに運営を行えました。今どういう画面が出ていますか、といったコミュニケーションを適宜とることで、特に滞りなく、インターフェイス(親指と人差し指をくっつけるとクリックになる、など)も、勘のいい人は、少し操作に慣れると自分でどんどん体験を進めていけるようになっていきましたので、やはりAppleのインターフェースは直感的でわかりやすいということでしょうか。運営側がいろいろ説明しなくても、参加者たちが自分で操作を楽しむ姿を見て、改めてこのデバイスの可能性の高さを認識しました。

調査会社ならではの視点

また、調査会社らしく、参加者から「このデバイスで何が測定できるの?」という質問が寄せられたりもしました。私たちの業務において、特にデータの収集や分析は非常に重要ですから当然そういった方向にも思考が向きます。Vision Proの体験がどのように視聴者のコンテンツ体験を革新するのかと同時に、Vision Proで用いられている技術が、どのようにデータ収集に役立つのか、またそのデータをどのように活用できるのかという視点を新たに持たれた方も多かったようです。より没入体験が深まっていく未来に向けて、その没入度合いであったり、行動の正確性であったり、を測定していくことは非常に重要になっていきます。Vision Proで用いられているアイトラッキングであったり、ハンドトラッキングといった技術を用いてどのように我々が未来の"見るを見つめて"いくのか、私自身そういった研究の必要性を改めて感じる機会にもなりました。

まとめ

今回のApple Vision Proの体験会は、参加された方にとって、近い未来に実現するかもしれないコンテンツ体験を感じていただくいい機会となったのではないかと思います。今後もこのような体験会を通じて、社員同士のコミュニケーションを深め、新しい技術の可能性を探っていきたいと思います。