ビデオリサーチ公式テックブログ

ビデオリサーチ公式テックブログ

文系・IT未経験でIT部門へ。入社2年で見えたこと(リアルな成長記録)

はじめに

こんにちは。ビデオリサーチのフルヤです。
文系出身で、ITの知識はほとんどない状態で2024年に入社し、気づけば入社からまもなく2年になります。

IT部門に配属されると聞いたとき、正直なところ「今後どの部署に行っても必要になりそうなスキルを身につけられる良い機会だ」と前向きに捉えた一方で、「きっと分からないことだらけだろうな」という不安も強く感じていました。特に不安だったのは、専門知識についていけるのか、そして仕事で周りの足を引っ張ってしまうのではないか、という点です。

この記事では、そんな不安だらけだったド文系の自分が、IT部門で2年間働く中で、どんな壁にぶつかり、どうやって少しずつ前に進んできたのかを振り返ります。
文系出身で進路を考えている新卒や第二新卒の方にとって、「文系でもITって意外とやっていけるかも」「ITという選択肢も悪くないかも」と感じてもらえる、一つの参考になれば嬉しいです。

入社前の自分

私は文学部出身で、専攻は社会情報学でした。「情報」と名前についていますが、実際にはエンタメ寄りの分野に興味があり、卒業論文ではアイドルファンの心理について研究していました。

大学では必修授業としてC言語を使ったプログラミングに少し触れましたが、正直なところ、ほとんど理解できないまま終わったというのが本音です。そのため、就活中にIT部門と聞いたときも、「難しそう」という印象は強くありました。
一方で、ITスキルはこれから先、どの部署に行っても役に立つものだろうとも感じていました。そうした中で、結果としてIT部門への配属が決まりました。

フェーズ①:配属されたばかり(2024年5月中旬〜6月末)

※入社後、配属前に約1か月半の新入社員研修があり、社会人の基礎や会社の基礎を学びました。IT部門へ配属されたのは5月半ば頃です。

配属直後(配属日〜6月末)は、主に次のようなことをしていました。

  • ITの基礎を学ぶためにeラーニングを受講する
  • 事業・システム理解のためにシステム仕様について有識者に聞く
  • 業務の進め方を学ぶためにOJTの先輩の業務についてまわる

この時期は、先輩が出席する会議に一緒に出席して議事録を取ったり、先輩の作業を横で見たり、先輩の指示通りに画面を操作してみたりしていました。先輩が作ったアプリなどのテスト実行をしてみることもありました。ほかにも申請などの雑務を行ったり、学習用としていただいた課題(Pythonを書いてみるなど)に取り組んだりもしていました。

配属直後に一番困ったのは、専門用語でした。システムの仕組み全体も当然理解できていなかったのですが、それ以上に、仕事をする上で困ったのは、会話に出てくる専門用語が分からないことでした。
先輩方が話している内容が、日本語なのに日本語に聞こえない感覚で、何の話をしているのかが全く理解できませんでした。
分からない言葉が飛び交っているとき、理解しようとは思うのですが、自分の中で噛み砕けず、耳から入って耳から抜けるような状況に陥っていました。はっきり聞き取れた言葉であれば質問できますが、曖昧に聞こえた言葉や、会話全体の内容が理解できない場合は、何を質問すればよいのかすら分からず、質問することもできませんでした。
周りの会話についていけず、「何が分からないかも分からない」状態だったのを覚えています。

フェーズ②:1年目の後半(2024年冬〜2025年春)

配属直後のように「日本語に聞こえない」状態がすぐに解消されたわけではありませんが、少しずつ変化がありました。

きっかけの一つは、先輩が親身に教えてくださったことです。どんなに初歩的でも分からないことを聞くよう心がけると、先輩はそれを優しく受け止めて回答してくれる、質問しやすい環境でした。

一方で、分からないときにすぐに聞くのではなく、いったん自分なりに調べたり考えたりしてから、それでも分からなかったら聞くようにしていました。一度自分で考える時間があると、定着しやすい気がしていて、このやり方は自分に合っていたと思います。
加えて、ITパスポートを勉強してみたことで、業務中に出てくる用語や会話が少しずつ結びつく感覚もありました。

このような中で、例えば、チーム内の一つの小さなタスクを主担当として任せてもらい、先輩のサポートを受けながらも、進め方や段取りを自分で考える場面が出てきました。

会議での会話についても、少しずつ変化がありました。もちろんまだ分からないことはたくさんありましたが、少なくとも「日本語に聞こえない」ということはなくなり、分からないにしても「何が分からないかは分かる」くらいには成長したと感じています。

配属当初は先輩の言ったとおりに手を動かしていただけでしたが、1年目の終わり頃には、タスクをもらったらまず一人で考えてみて、できたら一人で進め、分からなかったら聞きに行って一緒に作業についてもらう、という形になっていきました。

フェーズ③:2年目の前半(2025年度前半)

そうした状態で迎えた2年目は、業務によっては「作業をする立場」から、「一定の範囲で仕事として責任を持つ立場」として任されるものも出てきました。

例えば、社内定型業務の効率化システムの開発・運用を主担当として引き継ぐことになりました。顧客影響が直接出るものではありませんが、日々の業務に使われる社内システムであるため、不具合があれば周囲の業務に影響が出ます。その分、主担当としてのプレッシャーはこれまでよりも強く感じました。

主担当として引き継いだ当初は、既存フローの改修対応が中心でした。依頼ベースでの対応が多く、まずは既存の仕組みを理解しながら、必要な修正を行っていくという形です。
エラーが発生した場合も、当初は自分だけで完結させるというより、先輩とともに、状況を整理しつつ対応方針を確認しながら進めていました。

フェーズ④:2年目の後半(2025年度後半)

業務に慣れてくるにつれて、新規フローの作成にも関わるようになりました。既存のものを直すだけではなく、「どういう形にするのがよいか」を考えながら一から作る経験は、これまでとは違った難しさがありました。
また、エラー対応についても、徐々に自分が主になって原因を考え、対応する場面が増えていきました。対応後の報告まで含めて自分が担うことも多くなり、主担当としての意識が強まっていったと感じています。

さらに、日々運用を続ける中で、対応内容や手順が属人化しやすいことに気づき、運用に関するルールやドキュメントを整えた方が良いと感じるようになりました。
現在は、その作成にも取り組んでいます。まだ完成には至っておらず、試行錯誤しながら進めている途中ですが、運用を見据えた視点で業務を捉えられるようになった点は、2年目になってからの変化だと思っています。

これからの課題

様々な役割・業務を行うにつれて、いくつか課題も見えてきました。

一つは、社内定型業務の効率化システムについて、目の前のタスク(依頼された変更対応やエラー対応)に手いっぱいになってしまい、再発防止策の検討やルールづくり(SLOの整理)、ドキュメントの整備といった、今後を見据えた対応が十分にできていない点です。エラーが起きた際も、その場の対応に追われてしまい、落ち着いて振り返る余裕がない場面が多くありました。現在取り組んでいる運用ドキュメントの整備も含め、この点は3年目からの大きな課題だと感じています。

もう一つは、業務量の増加に伴うマルチタスクと優先順位付けの難しさです。社内定型業務の効率化システム以外にも複数の業務があり、1年目の頃と比べて業務量は明らかに増えました。要領が良いとは言えず、今も試行錯誤の途中ですが、この課題についても3年目以降も継続して向き合っていく必要があると感じています。

こうした課題を抱えた状態で迎える3年目からは、社内定型業務の効率化システムの主担当を継続しつつ、実際にお客さんが利用するサービスの運用にも関わることが決まっています。顧客影響のあるサービスを扱う分、これまで以上に責任の重さを感じることになると思いますが、2年目までに経験してきた「主担当として考え、判断する」経験を土台に、一つずつ向き合っていきたいと考えています。

文系・IT未経験でもやってこられた理由

文系出身でIT未経験だった自分がここまでやってこられた理由は、特別な才能があったからではありません。

分からないことを聞いても受け止めてもらえる環境があったこと、いきなり完璧を求められず、段階的に任される範囲が広がっていったことが大きかったと感じています。
また、自分自身も、些細なこと・初歩的なことでも質問する勇気を持ち、分からないことを放置しないよう意識してきました。

今振り返ると、成長した実感がある瞬間は、劇的な成功体験ではなく、「昨日より少し会話が分かる」「前より落ち着いてエラーに向き合える」といった、小さな積み重ねだったと思います。

就活生・第二新卒の方へ

もしこの記事を読んでいる方の中に、「文系だけどITは難しそう」「自分にできるか不安」と感じている方がいれば、2年前の自分もまさに同じ気持ちだった、ということを伝えたいです。

IT部門で働くことは、最初から向いているかどうかよりも、分からない状態から少しずつ慣れていけるかどうかが大切だと感じています。文系出身でも、段階を踏めばちゃんと成長できる環境はあります。
私もまだ成長途中ですが、この2年間の経験が、これからITという選択肢を考える方の一つの参考になれば嬉しいです。